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キリエンカ、黙々と逃げる【ジロデイタリア2011 第20ステージ】 [ロードレース]

昨日の第19ステージのレース中、
コンタドールは、優勝したティラロンゴに
アタックのタイミングについてアドバイスをしたそうだ。
それが見事に実った。
ゴール後の2人は本当ににこやかだった。

さて、最終日ミラノの個人TTを残し、
今日は最後のロードレースとなる。

Verbania(ヴェルバニア)からSestriere(セストリエーレ)までの242Km、
また山頂ゴールだ。
前半190Kmほどは平坦で、逃げグループ形成が必至だろう。
平坦を抜け、195.9Km地点から
1級山岳 Colle Delle Finestre(コッレ・デッレ・フィネストレ)の登りに入る。
山頂までのラスト8Kmは未舗装だ。
落車が起こらないように祈る。
ここを下り、全長16.2Kmの登りでゴールに至る。

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コッレ・デッレ・フィネストレ
(写真:Giro d'Italia 公式ページから)

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Fenestrelleの要塞
(写真:Giro d'Italia 公式ページから)

ニバリ、スカルポーニ、ガドレ、ホアキンロドリゲス、
そして、マリアヴェルデを確保したい、ガルゼッリの動きはどうか。
ルハノも、2005年のように、動くだろう。
地味ながらメンショフも9位にいる。
3位のニバリはほぼ5分離れているが、4位のガドレまでは2'58"で届く。

マリアビアンカのクロイツィゲルはただ付いていくだけに終わるのか。
新人賞2番手のクルイスウィックとのタイム差は、2'36"だ。

すっかり沈んでしまったが、アタックは続けて来た、
ヴィスコンティには最後の機会だ。
昨日、すごい引きを見せたディルーカの姿もまた見たい。
連日目立っていたピノッティは残念ながら、
昨日リタイアしてしまった。

昨ステージ39位で、総合順位を61位とした別府史之選手の踏ん張りはどうか。
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1:45P.M.(日本時間08:45P.M.)
レースは130Km地点まで進んでいる。
13名の逃げグループは、プロトンと10'28"差だ。

4 Carlos Alberto Betancourt Gomez カルロス・アルベルト・ベタンクール(アクアサポーネ)
29 Angel Vicioso Arcos アンヘル・ヴィシオソ(アンドローニ・ジョカトーリ)
53 Miguel Minguez Ayala ミゲル・ミンゲス(エウスカルテル)
86 Eduard Vorganov エドアルド・ヴォルガノフ(カチューシャ)
94 Diego Ulissi ディエゴ・ウリッシ(ランプレ)
117 Cristiano Salerno クリスティアーノ・サレルノ(リクィガス・キャノンデール)
122 Vasil Kiryienka ヴァシル・キリエンカ(モヴィスター)
137 Sebastian Lang セバスティアン・ラング(オメガファルマ・ロット)
146 Josep Jufre Pou ジョゼップ・ジュフレ(アスタナ)
155 Luca Mazzanti ルーカ・マッツァンティ(ファルネーゼヴィーニ・ネリソットーリ)
168 Kevin Seeldraeyers ケヴィン・シールドライヤース(クイックステップ)
212 Yaroslav Popovych ヤロスラフ・ポポヴィッチ(レディオシャック)
229 Frederik Veuchelen フレデリック・ヴァウケレン(ヴァカンソレイユ)

ヴィスコンティに突かれたウリッシも入っている。

2:10P.M.(日本時間9:10P.M.)映像が入って来た。
残り90Kmを切ったあたり。
しきりにルハノのインタビュー映像が出ている。
やはり、この山はルハノのイメージが強いのだろう。

残り76.6Km、タイム差9'00"
プロトンは、サクソバンク、アージェードゥゼルが引いている。
その後ろにはリクィガスが付ける。

先頭集団、プロトンが進むのは、
牧草地、農地の間をまっすぐに走る舗装路、
さえぎるもののない平地のずっと前方には山岳地が見える。
見えている山岳からが本格的な闘いだ。
幸い、天気は良い。
ゴールまでの残り52.5Km

残り44Km、タイム差4'30"
山に掛かっている。
メイン集団から、ルハノがアタック
ピラッツィが付き、ルハノは戻る。
しばらくピラッツィが先行するが、すぐに吸収。

残り40Km
逃げ集団は分裂し、
キリエンカが単独で先頭になっている。
マリアローザ集団もシュミットの引きで
10数人に減っている。

残り39.5Km
またルハノがアタックした。

残り36.4Km
ルハノはヴィシオソに追い付き、
しばらく並走したが、ヴィシオソを置いて行く。

残り35.5Km
キリエンカからルハノまで4分、さらに30秒後にマリアローザグループ。
既に未舗装路に入っている。
キリエンカは淡々とマイペースで進むが、
ルハノがペースを上げている。
マリアローザグループは11人に絞られたようだ。
最後尾にブランビッラが何とか付いている。

残り32.7Km
ルハノが落ちて来たポポヴィッチ、ヴォルガノフ、サレルノを追い越す。
ポポヴィッチはしばらく付くが、すぐにおいて行かれる。
残り32Km、ルハノ +3'42"、マリアローザグループ +4'45"
ルハノがペースを上げている割には、
キリエンカとの距離が縮まっていない。

残り30Kmほど
つづれ織りの登りを進む。
マリアローザグループ(以下G)からブランビッラが落ち、
集団は10人になった。
相変わらず、リクィガスが先頭を引いている。

ルハノに落ちて来たベタンクールが付く。
ルハノは嫌って横へ移動するが、
ベタンクールは離れない。
2人で残り30Kmのアーチをくぐる。
キリエンカとの差は3'50"

残り28.4Km
マリアローザGが30Kmのアーチをくぐる。
先頭から1.6Kmということになる。

ロドリゲスのアタックをきっかけに
マリアローザGは少しかき回される。
ニバリが遅れた。
しかし、先日のような下りを見せれば、
ニバリは追い付くだろう。

残り23.4Km
マリアローザGは6人。
ロドリゲス、コンタドール、ガドレ、メンショフ、クルイスウィック、スカルポーニ

残り21.Km、
ルハノ +3'59"
マリアローザG +5'24"

残り19Km
やはり、ニバリはコンタドールたちに追い付いた。

残り16.7Km
下りで、ベタンクールがルハノに再び追い付いた。
今度は嫌うそぶりを見せない。むしろ、少し待つ。
この状況では、2人で行った方が良いからだろう。

残り15Km
ルハノ、ベタンクール +4'21"
マリアローザG +5'32"
キリエンカは相変わらず、快調だ。

残り10Km
マリアローザGをクルイスウィックがアタック気味に引く。
後方でクロイツィゲルが終始追っている。
急ぐあまり、わずかにコースアウト。
しかし残り9.2Kmで追い付く。これで集団は8人となった。

残り8Km前、ホアキン・ロドリゲスがアタック。
これはすぐに追い付かれる。

残り7.1Km
キリエンカは既に登り始めている。
ここで、ルハノたちが10Kmのアーチ通過。
2.9Km、約5分の差が付いている。
キリエンカの逃げ切りか?

ホアキン・ロドリゲスが
10Kmアーチ前でアタック。
今度は少し距離を離す。
容認されたようだ。

コンタドールは、集団の最後尾に位置している。

日本時間11:47P,M.
キリエンカが残り5Kmのアーチを通過。
ルハノたちと後方集団とのタイム差は徐々に縮まっている。

残り3Km
5Kmアーチ付近で、
ベタンクールがルハノに離された。
これはもう付いて行けない。

キリエンカとルハノの間は5'20"
勝利が濃厚になって来た。

残り1.5Km
ロドリゲスがベタンクールに追い付いた。
ロドリゲスは必死な表情。
切れかけているベタンクールが何とか並走。

残り1Km
キリエンカの勝利は確実だ。
チームカーのスタッフと握手。

後方では既にメンショフもアタック、先行しているが、
ガドレーも行った。

キリエンカがサングラスを直し、身支度を整える。
両手で天に指さし、ゴール!
見事な逃げ切りだ。

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試合後のインタビューでキリエンカはトンドの名をあげた。
両手で天を指さしたのは、やはり先日亡くなったチームメイト、トンドに対してだった。
(写真:AFP PHOTO / LUK BENIES Yahoo! Sports より)

後方では、ルハノ、ロドリゲス、ガドレ、メンショフの順に来ている。
その後にコンタドールたちだ。

ルハノが4'46"遅れの2位でゴール。
続いて、ロドリゲスが入る。
ベタンクール、ガドレがゴール。

コンタドールは余裕だ。無駄な力を使わない。集団でゴール。
クロイツィゲル、ニバリだけが集団から遅れた。

コンタドールが無理をしなかったため、
ガルゼッリの山岳賞は動かない。


【ステージ順位】
1.ヴァシル・キリエンカ(モヴィスター)
2.ホセ・ルハノ (アンドローニ・ジョカトーリ)+4'43"
3.ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ) +4'50"
4.カルロス・アルベルト・ベタンクール(アクアサポーネ) +5'31"
5.ジョン・ガドレ(アージェードゥゼル) +5'54"
6.ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ) +5'58"
7.スティーフェン・クルイスウィック (ラボバンク) +5'58"
8.アルベルト・コンタドール(サクソバンク・サンガード) +5'58"
9.デニス・メンショフ(ジェオックス) +5'58"
10.ロマン・クロイツィゲル(アスタナ) +6'16"
11.ヴィンチェンツォ・ニバリ(リクィガス・キャノンデール) +6'20"

【総合順位】
1.アルベルト・コンタドール
2.ミケーレ・スカルポーニ +5'18"
3.ヴィンチェンツォ・ニバリ +6'14"
4.ジョン・ガドレ +7'49"
5.ホアキン・ロドリゲス +9'27"
6.ホセ・ルハノ +10'23"
7.ロマン・クロイツィゲル +10'38"
8.デニス・メンショフ +10'51"

ホアキン・ロドリゲスが8位から5位、
ルハノが10位から6位へとアップした。
ただ、TTなのでルハノは最終的に順位を下げるか。
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別府史之は、ガルゼッリ、ディルーカ、セッラらと同じ、
32'50"遅れのグループで到着。
88位だった。
総合では、67位。
なんと68位が、ディルーカだ。その差は3’44”
上を見ると、65位にポポヴィッチが。
後は、明日のTTを残すのみ。
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中野マッサー(アスタナ)のTwit [exclamation×2]
「これから生まれて初めてヘリコプターに乗る。しかもクロイツィゲル、ティラロンゴ、コンタドールの3人と私という人恐ろしく場違いな状況。ミラノまで1時間とのこと。到着後すぐマッサージ。」

写真家 辻啓さんのTwit [わーい(嬉しい顔)]
「乗せて下さいってお願いするの忘れた!!RT @yottan: これから生まれて初めてヘリコプターに...」

別府選手のTwit
「Giro d'italia #20 240kmの長い一日が終わった。幸い晴天に恵まれて最高に気持ちよかった。調子は悪くなかったけど、チームカーがいないところでパンクしてしまって、他のチームにホイールを借りて、ディルーカやガルゼッリのグループでゆっくりゴールを目指した。」
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写真引用で、いつもGiro d'Italia のサイトを記述して来たが、
当然、イタリア語なので、読みにくい方もいらっしゃると思う。
英語ページをご紹介しておこう。
http://www.gazzetta.it/Speciali/Giroditalia/2011/en/index.shtml?lang=en
ただし、イタリア語ページをそのまま翻訳したものではないようだ。
デザインは同じだが、写真、記事等が異なる。

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