ガーミン、僅差の勝利で上位ずらり。フィニー、草と一緒に走り、ジャージを失う。【ジロ・デ・イタリア 2012 第4ステージ】

ベローナ 33.2Km チームTT

イタリアに戻って休息日明けのレースは、チームタイムトライアルだ。
順位を大きく左右させるということもあり、一時不採用となっていたが、
やはりチームで走るラインや交代は、美しさは格別だ。
通常レースや、個人TTとはまったく別のものだと思う。

そんな美しさもチームの習熟度があってのもの。
今日2番目にスタートしたエウスカルテルは、
スタート早々のカーブでフェンスぎりぎりに近寄り、
直後、先頭2人が後続たちと離れてしまった。
その後も、串に乱れて刺された団子状態になったり
失礼だが、ある意味での面白さを見せてくれた。
3分おきのスタートということで、
後続チームに抜かれるかと思ったが、
それもなく、無事ゴールした。

序盤では4番目スタートのランプレがまずまずの速さ。
第一計測地点を暫定1位で通過した。
ランプレ広報のアンドレアさんの話ということだが、
ガーミンやスカイには負けるが、
アスタナとカチューシャには負けたくないということだった。

残念ながら、
ランプレのゴールタイム 37'38" に対し、
アスタナ 37'26" で、負けてしまった。
それどころか、
カチューシャは、37’09” で圧勝し、
レース全体でも、ほぼ最後まで暫定トップを保った。

ランプレは名前のあがった全てのチームに敗れてしまった。
なかなか、思惑通りには行かないものだ。

そんなカチューシャのタイムを超えたのがガーミンだ。
最終的には、37’04” で、5秒差の勝利。


（写真：ゴール前のガーミンチーム（5人目までが入らないとゴールにならない） ヤフースポーツフォトギャラリーより）

BMCは、テイラー・フィニーが途中、
コースをはずれ、草むらに入ってしまう。
ここで倒れずに道路へ戻ったところはさすがだが、
その後、後ろのスプロケット付近に草を挟んだまま走行せざるをえなかった。
多少は速度に影響したかと思う。

BMCのゴールタイムは37'35"、
ガーミンとは、31秒の差がついてしまった。

【ステージ順位】
１．Garmin-Barracuda　　37'04"
２．Katusha Team　　　　+5’
３．Astana Pro Team　　+22'
４．Team Saxo Bank　　+22'
５．Omega Pharma-Quickstep　+24'
６．Orica Greenedge　　+25'
７．Liquigas-Cannondale　+26'
８．Radioshack-Nissan　+28'
９．Sky Procycling　　　　+30'
１０．BMC Racing Team　+31'


（写真：表彰台で大喜びのガーミンチーム ヤフースポーツフォトギャラリーより）

まだ序盤でタイム差があまりなかったこともあるが、
ガーミンは、チームメンバーが比較的上位にいたため、
個人総合で上位を賑わせることとなった。
総合首位には、ナヴァルダスカス、
2位にタイラー・ファラーと、
トップから4人、さらに8、9位と、ベスト10のうち6人がガーミンだ。

なお、同チームで頑張っていたアレックス・ラスムッセンは、
途中力尽き、順位を大幅に下げてしまった。

【総合順位】
１．Ramunas Navardauskas (GRM)　　10h01'53"
２．Tyler Farrar (GRM)　　　　　　　　　+10"
３．Robert Hunter (GRM)　　　　　　　+10"
４．Ryder Hesjedal (GRM)　　 　 　　+11"
５．Taylor Phinney (BMC) 　　 　 　　+13"
６．Manuele Boaro (SAX)　　　　 　　+19"
７．Geraint Thomas (SKY)　　　　　　+21"
８．Sebastien Rosseler (GRM)　　　+25"
９．Christian Vandevelde (GRM) 　　+26"
１０．Joquin Rodriguez (KAT)　　　　+30"

テイラー・フィニーは、怪我と草などの影響により（？）、5位へ後退。

別府史之は、日本チャンピオンジャージを着て、
この日もいい仕事をした。
チームの6位という結果には大きく貢献したと思う。
個人順位も80位へと上がった。

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